Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 14 No. 1 pp 89-94, 2024

特集2

リハビリテーションにおけるICTの活用

総説

ICTを活用した認知機能の測定-子どもから高齢者まで-
橋本圭司
昭和大学藤が丘リハビリテーション病院,医療法人社団圭仁会はしもとクリニック経堂

要旨 近年,神経発達症(発達障害)や高次脳機能障害,軽度認知障害などの神経認知障害に対する客観的な認知機能評価のニーズが高まっている.一方で,これらの専門的な神経心理学的検査を実施するに十分な専門職種を確保できている機関は少ないことや,神経心理学的検査を繰り返し行うことによる学習効果などについても留意する必要があり,子どもから高齢者において,ICT(information and communication technology)を活用した認知機能の測定には大きな可能性が期待できる.本稿では,筆者らがこれまでに監修してきた「高次脳機能バランサー」「脳バランサーキッズ」「CogEvo」などのICTツールを紹介し,活用のポイントとエビデンスなどについて解説する.
キーワード ICT(information and communication technology),認知機能,神経発達症(発達障害),高次脳機能障害,認知症

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