Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 14 No. 1 pp 44-48, 2024

特集2

リハビリテーションにおけるICTの活用

総説

在宅摂食嚥下障害患者に対するオンラインリハビリテーション
野﨑園子
関西労災病院 脳神経内科

要旨 筆者らは,在宅摂食嚥下障害患者に対して,情報通信機器を通して「リアルタイム」に行う「オンライン診療」を,訪問摂食嚥下リハビリテーションと併用して実施している.摂食場面を視覚的に共有し,摂食方法,嚥下訓練,吸引や口腔ケア手技,摂食環境調整などを「リアルタイム」に患者側・ケアスタッフ側へ指導している.これまで実施したオンライン診療併用リハビリテーションは,患者側へは「オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省)の基本理念,「医療の質向上」「アクセシビリティ確保」「医療への能動的参加」に沿うものであった.一方,訪問スタッフへのアンケートでは,ケアスタッフ側もオンライン診療でのサポートを求めていた.
キーワード 摂食嚥下障害,オンライン診療,在宅リハビリテーション

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