Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 14 No. 1 pp 60-65, 2024

特集2

リハビリテーションにおけるICTの活用

総説

生活期リハビリテーションにおけるICTの活用
勝谷将史
社会医療法人甲友会 西宮協立リハビリテーション病院 

要旨 日本の高齢化は諸外国に例を見ない勢いで進んでおり,日本は世界一の高齢社会となっている.厚生労働省は地域包括ケアの実現のため,医療・介護の連携を推進しているが,日本の人口動態を考えると今後支え手の数は減少するため,より効率的な連携のあり方の構築が必要になる.筆者が勤務する西宮協立リハビリテーション病院はボツリヌス治療における医師と療法士との連携や大腿骨骨折地域連携パスの運用に多職種連携情報共有システムであるバイタルリンク®を利用している.このようなICTを活用した地域連携の新たな展開が生活期におけるリハビリテーション医療の新たな展望となるだろう.
キーワード 生活期(chronic phase),多職種連携(multidisciplinary cooperation),地域包括ケアシステム(the community-based integrated care system),ボツリヌス治療(botulinum toxin therapy),地域連携パス(regional cooperation critical pathway)

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