Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 14 No. 1 pp 74-82, 2024

特集2

リハビリテーションにおけるICTの活用

総説

脳卒中リハビリテーションにおけるICTの活用
朝倉めぐみ,川上途行
慶應義塾大学 医学部 リハビリテーション医学教室

要旨 脳卒中は身体機能面の問題のみならずディサースリアや嚥下障害,高次脳機能障害など様々な機能障害を引き起こし,急性期・回復期・生活期を通じて患者の生活の質に大きな影響を与える.近年,ICTの発展は目覚ましく,これらの障害の評価・リハビリテーションにおいてもICTを活用した新たなアプローチが行われるようになっている.本総説では脳卒中患者の運動機能や生活機能に対するICTを用いたリハビリテーションについて脳卒中治療ガイドラインで推奨されている内容を中心に説明したのち,ディサースリア,嚥下障害,失語症の3つの障害に焦点を当て,これらの評価やリハビリテーションにおけるICTの活用に関して知見を整理する.
キーワード ディサースリア,嚥下障害,失語症,情報通信技術

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