STの方々との対話


どんな人がSTに向いていますか、と問われることがある。
愛することに命を使いたいと思う人、と答える。
どんな人がSTに向いていませんか、と問われることがある。
わかりません、人は化けますから、と答える。

STを辞めたいと思ったことはありますか、と言われることがある。
当たり前でしょう、人間の社会だから、と答える。
いつまでSTを続けるのですか、と言われることがある。
引退するまで、と答える。

STになって良かったことは何ですか、と問われることかある。
沢山の出会いがあったこと、と答える。
STになって辛かったことは何ですか、と問われることかある。
永遠の別れがあったこと、と答える。

STになるのにどこで勉強したのか、と問われることかある。
STになってから本格的に勉強しました、と答える。
一人前になるのに良い勉強の仕方とは、と問われることがある。
クライアントをよく診ることでしょう、と答える。

なぜAMSDを作ったのか、と問われることがある。
ASMTをもっと実用的な検査にしたかったからです、と答える。
なぜASMTを作ったのか、と問い詰められることがある。
臨床にはモノサシが必要だからです、と答える。

なぜ大学で教え続けるのか、と問われることがある。
種を蒔き育て続けたいからです、と答える。
これまでの教育の経過はいかがか、と問われる。
臨床と同じく多様です、と答える。

生まれかわってもSTになりたいと思いますか、と問われることがある。
生まれかわることはありません、と答える。
STになって幸せか、と問われることがある。
幸せは自分で作るものです、と答える。

臨床で苦しい時はどう考えるか、と問われることがある。
成長の機会と考えます、とキューブラーロスの言葉を借りて答える。
職場を移動するのは誤りか、と問われることがある。
自分が必要とされる場に移るのであれば結構なことです、と答える。

臨床で大切にしなくてはならないものは何か、と問われることがある。
叡智と愛と、科学の発展と共に見失ってしまったもの、と答える。
3つ目のものはどこで学ぶのか、と問われることがある。
長い人間の歴史の中に偏在しています、と答える。