Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol.6 No.1 pp11-17,2016


─総 説─

口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能の評価と治療

舘村 卓

要旨: 音声言語障害ならびに摂食嚥下障害の発症の要衝であるにもかかわらず,本邦では,臨床,研究,教育の場面でほとんど取り上げられることのない口蓋帆咽頭(いわゆる鼻咽腔)閉鎖機能について,その主たる役割を担う口蓋帆挙筋を指標とした筋電図学的研究の結果をもとに,一般的に現場で行われている簡易的評価法やblowing訓練等の問題を概説し,音声言語生理学の視点から外科手術,口腔装置(speech bulb,Palatal lift prosthesis)治療,構音訓練はどのように行われるべきかを示した.

キーワード:口蓋帆咽頭閉鎖機能,鼻咽腔閉鎖機能,口蓋帆挙筋,発音補整装置,スピーチエイド

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