聴神経腫瘍術後の末梢性顔面神経麻痺に対するCIセラピー

小野田聡子　　畑　幸彦

要旨：これまで，末梢性顔面神経麻痺に対するリハビリテーションとして積極的な運動は避けるべきであるとされてきたが，近年では，末梢性顔面神経麻痺に対するCIセラピーの効果が相次いで報告されるようになってきている．われわれは，2007年より聴神経腫瘍摘出術後に末梢性顔面神経麻痺を呈した症例に対し，CIセラピーを実施している．その効果について，CIセラピーを実施していない症例との比較や重症度別の効果，予後予測等に関する検討を行い，いくつかの知見が得られたので報告する．

キーワード：CIセラピー，聴神経腫瘍術後，末梢性顔面神経麻痺

信州大学医学部附属病院リハビリテーション部

受稿日：2012年10月29日　受理日：2012年10月29日