Copyright(C)2003-2004 ディサースリア臨床研究会 allright reserved.
運動性発話障害としてのディサースリア
 運動性発話障害(motor speech disorders)という術語の内容は歴史的にはダーレイら(1975)が「運動性発話障害(Motor Speech Disorders)」という書において初めて明確に示しています.ダーレイらは口頭によるコミュニケーションに関する基本的過程を,1)概念の構成,およびその表象形成と表出,2)呼吸,発声,共鳴,構音,プロソディーの共動的な運動機能で実現する発話による思考の外的表現,3)語を形成するために個々の音声言語音および音声言語音を組み合わせた連鎖を意図的に生成する際の運動技能のプログラミング,の3つに区分しました.そして,1)によっては失語症が,2)によってはディサースリアが,3)によっては発語失行が生じ,「失語症は言語(language)の障害であるのに対してディサースリアと発語失行は運動性発話障害である」としています.発語失行については「脳損傷の結果意図的に音素を生成するための発話筋群の構えと筋運動の連鎖をプログラムする能力が障害されたことに起因する構音障害」と定義しています.

失語症
ディサースリア 運動性発話障害
発語失行
ディサースリア
臨床研究会